【雇用形態の違い】メリット・デメリット
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こちらでは『雇用形態別』にのそれぞれの『特徴』と『メリット・デメリット』をご紹介します。
転職で失敗しないためにも、雇用形態の違いはしっかり把握して転職活動をしたいですね。
それでは、正社員から順にみてみましょう。
・キャリアコンサルタント【国家資格保有】
・産業カウンセラー【資格保有】
企業内で人事・スタッフ育成を担当した経験から、30代でキャリアコンサルタントの資格を取得。40代で人材派遣会社へ転職した経歴を持つ。→もっと詳しく
正社員
正社員のメリットは、社会保障が充実している点や安定して働くことができる点がやはり魅力的。
逆にデメリットとしては、拘束時間が長くなりがちで、責任が重くなるなど。
もしあなたのご主人が働いていて収入がある場合、あなたが正社員になれば扶養から外れ、ご主人の課税額が増えることに。
とはいえ、支払う税金や保険料は増えたとしても、家庭トータルでは、収入は増えることになるケースがほとんど。
家事の負担、子供のお留守番など、家族に相談が必要な場合もあるでしょう。
最近は、『限定社員』の制度がある会社も増えてきました。(以下参照)
正社員のメリット
社会保険(健康保険、年金、雇用保険)へ加入できる
社会保険の健康保険と年金は、月々給与から天引きされます。
半分は自分で負担で、半分は会社が負担してくれます。そして、雇用保険については、会社の方が多く負担してくれます。
安定して働ける
正社員は法律で手厚く保護されている(簡単に解雇できない。)ので、安定して働くことができます。
基本的には、就業規則に定められた定年の年齢まで、働くことができます。
既に現在の日本では、終身雇用というしくみが崩壊し、なくなりつつあります。
ですので、正社員といえども、自己研鑽を怠るとリストラ対象とされることもあります。
賞与や退職金がある
会社の経営状況にもよりますが、多くの場合、賞与と退職金が支払われます。
ですので、月々の給与が多少低くても、年収で考えれば、契約社員より収入が多いこともあります。
出世できる可能性がある
派遣社員や契約社員に比べて、責任ある仕事を任されることが多く、出世するチャンスも。
正社員デメリット
転勤の可能性がある
会社の規模が大きいと、転勤の可能性も。
最近はそういった負担がない、『限定正社員』という働き方(正社員とパートの中間的な働き方)もあります。
『エリア正社員』になれば、転勤がない正社員になることも可能です。ただし、そういった制度を実施している会社に限ります。
副業ができない
正社員の場合は、副業を認めていない場合がほとんど。最近は、逆に副業を奨励する先進的企業もありますが、まだまだ少ないのが現状です。
就労時間が長い
その会社の就業時間や、働き方にもよりますが、一般的には社員の方が、残業や休日出勤が多い傾向があります。
もし、お子さんが小さい場合は、家庭との両立が大変なことも。
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契約社員
『契約社員』は、法律に基づく名称ではありません。法律上、特に決まった定義はなく会社によって様々。
一般的には、労働時間はフルタイムで正社員に近いものの『一定期間で雇用契約が終了する社員。』というものが多いです。
つまり一時的な雇用関係ですから、長期的な身分が約束されているものではないのです。
退職金や賞与がない場合が多い
労働者にとっては期間終了とともに職を失うというリスクがありますが、退職金や賞与がない分、正社員よりも契約社員の方に月々の給与を高く設定しているという会社もあります。
いろいろな立ち位置の契約社員
比較的入れ替えのきくオペレーター系の職種である一般事務や、一時的なプロジェクトに必要な専門職を雇う場合などに、『契約社員』という形態をとるケースが多く見られます。
また、パートやアルバイトから正社員へ転換する際、間に『契約社員』というステップを設けている場合もあります。
健康保険や厚生年金、雇用保険なども、一定の基準を満たせば入ることが可能です。
契約社員になるなら注意!
入社後トラブルにならないよう、どのような条件で『契約更新』になるのか、また『正社員になる可能性があるのか?』など、雇用関係を結ぶ前に確認が必要です。
契約社員メリット
専門スキルを生かす仕事の場合が多い
専門スキルや能力を期待されて雇用されることが多いので、その場合は、自分の得意分野の知識と能力を発揮できます。
実力があれば、昇進などを待たずに報酬額の交渉もできるので効率的。
フレキシブルに働ける
雇用契約ごとに条件が決まるので、1日の労働時間を短くして就労することや、週休3日などにすることも可能です。
育児期やプライベート重視の方にメリットが高いでしょう。
副業が可能
契約社員は副業も可能なので、他の仕事と掛け持ちをすることもできます。違う分野の仕事と掛け持ちする人も。
人間関係がライト
契約期間中だけ働くので、会社内の諸々の人間関係に深く関わることは少ない。
会社内部の人間関係が、面倒だと思う人には働きやすいです。
社会保障にも加入可能
契約社員であっても、基準を満たせば社会保険への加入ができる。加入条件は最後にご紹介してます。確認したい方はこちら。
契約社員デメリット
安定して働けない
雇用されるのは、契約期間内なので、常に次の仕事を探さなければなりません。ですので、収入も不安定になりがち。
退職金や賞与がない場合が多い
賞与については、成果次第で出るケースもあるようですが、退職金はない場合が多いでしょう。
出世できない
契約社員は、仕事の範囲が決まっている場合が多いので、さらにその上の仕事へステップUPしたくても、期待されていないことがほとんどです。
この場合は、同じ会社で正社員への登用があるのか確認するか、自分のやりたい仕事のある会社へ転職することになります。
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派遣社員
『派遣社員』を雇用するのは『派遣元』です。ですが、仕事をするのは『派遣先』となり、仕事の指示命令も『派遣先』となります。
ですので、『〇〇の会社の派遣社員』として、派遣先の企業へ出向き仕事をします。
通常、給与は『時給』で支払われ『有期雇用』となります。
社会保険も『派遣元』で加入することになります。条件を満たせば有給休暇もあります。
派遣社員にも種類がある
また、派遣社員には常用雇用者を派遣する『常用雇用型』と、登録者を仕事がある都度雇用して派遣する『登録型』の2種類に分かれます。
平成27年に派遣法が改正されたため、同じ職場(課やグループ)で3年を超えて働くと、派遣先が直接雇用の申し込みをしたこととみなされ、派遣労働者が承諾することで、直接雇用が成立します。
派遣社員メリット
仕事が見つかりやすい
契約が切れると、派遣元が次の派遣先を探してくれて紹介してくれることも。
派遣元にとっても、あなたが働いてくれた方がメリットがあるので、前向きに仕事を探してくれます。
最近は職種によって、仕事がある業界とそうでない業界とムラがあるようです。
派遣元が間に入るのでトラブルを回避できる
派遣元によっては、定期的に仕事上問題やトラブルがないかなど、ヒヤリングしてくれます。
何か困ったことがあれば、派遣会社の担当者が間に入ってくれるので、トラブルになりにくい。
また、改善に至りやすい。
希望にあった働き方を探せる
派遣元担当者に、希望の仕事や働き方を伝えておくと、出来るだけ意向にあった仕事を紹介してもらえます。
サービス残業がない
派遣社員と派遣先企業の間に、派遣会社が入ることで、クリーンな働き方がしやすいといえます。
ですので、もし残業が発生すれば、タイムカードに必ず記載されますし、通常の時給✖️1.25倍で計算されます。
条件を満たせば社会保険の加入ができる
派遣元の社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)へ条件を満たせば加入できます。
派遣社員デメリット
派遣元の担当者との相性がある
派遣先での仕事のしやすさももちろんありますが、派遣元の担当者と合わないと仕事がしづらくなることも。また、希望でない仕事を勧められて困ることも。
有期雇用なので安定しない
期間は最長でも3年です。職場を短期間で転々とすることになる場合も。同じ職場で長く働きたい人には不向きといえます。
賞与・退職金がない
基本は時給制です。もちろん時給が上がることもあります。残業すれば、残業代も出ますが、賞与や退職金はありません。
出世することはない
どれだけ頑張っても、『よい派遣さん』止まり。決まったことを、決まったようにすることが仕事なので、自身の創意工夫が評価されることは少ないです。
ただし、紹介予定派遣などの制度であれば、正社員登用なども可能。
紹介予定派遣
紹介予定派遣とは、派遣社員として勤務した後に、派遣先企業と派遣社員双方の合意があれば、派遣先に直接、正社員として雇用されるしくみのことです。(最長6ヶ月)
一定期間働いてから正社員として働くかどうかを決められるため、転職の失敗を防ぐことができます。
派遣先で正社員への道
紹介予定派遣での派遣の場合は、一般の派遣では禁止されている事前に派遣先との面接が認められています。
ですので派遣される際面接があります。その際は、直接雇用された場合の年収や福利厚生について事前に知ることが可能です。
派遣先側にも、あなたにも断る権利があるので、働いてみて企業側がOKを出さない場合もありますし、あなたが断ることも可能です。
実際に働いてみて決められるので、採用側も働く側もミスマッチが起こりにくい点がメリットです。
もしも、社員への登用を希望しない場合は、その旨を先に、派遣元にしっかり伝えましょう。
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アルバイト・パート
アルバイトとパートは、法律上同じです。
時給制で、勤務時間はシフト制が主流です。そのため、勤務時間の調整がききやすく、柔軟な働き方が可能な点魅力です。
社会保険は加入できないことが多いですが、もちろん法律上は条件を満たせば入ることができます。
パート勤務でも一定条件を満たせば、社会保険への加入が認められるようになります。
「令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」で、健康保険や厚生年金の加入が拡大されます。
アルバイト/パート メリット
就業時間の融通がきく
多くの場合はシフト制なので、都合に合わせてシフトを組むことも可能。代わりのアルバイトの人と変わってもらえたり。
職場を変えやすい
仕事にもよりますが、社会保険などの加入がなければ、書類のやりとりも少なく、比較的辞めることが簡単。
未経験からでも採用可能
もし、やりたい仕事が未経験なら、アルバイトから始めるのがよいかもしれません。
なぜなら、アルバイトの雇用形態なら未経験でも、それ以外のスキルが認められれば採用される可能性が高いからです。
アルバイト/パート デメリット
お金を稼ぎにくい
賞与や退職金は通常はないので、『時給×時間』でしか給料を増やす方法がないです。
お給料を増やしたい場合は、労働時間が長くなりがちに。
社会保険の加入条件を満たせば、加入が可能となりますが、収入の見込みが多くない場合は、ご主人の扶養から外れない方がよいことも。
となると、収入の上限を決めて働くことに。結果的に収入が増やしにくくなるということもあります。
福利厚生がない
そして、パート・アルバイトの一番のデメリットは、社会保険や福利厚生などを受けられないケースが多いことです。
アルバイト先が常時50人を超えない事業所の場合は、社会保険をアルバイトに加入させる義務がないため、実際はないことが多いです。
もちろん、有給休暇もありません。
解決策としては、できるだけ「派遣社員」を目指すことです。
派遣切りなどよくないイメージがあるようですが、それは正社員に比べれば冷遇されるということで、パートやアルバイトより、ずっと待遇がよいのが派遣社員です。
また、最近はかなり柔軟な働き方に対応した派遣求人が増えているため、パートやアルバイトに近い働き方が可能です。
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社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)の加入条件
以下では、派遣社員やパートなどで働く際に、社会保険に加入できる条件をご紹介します。
社会保険(健康保険・厚生年金)の加入条件
以下のどちらの条件も満たせば加入可能。
- 契約期間が2ヶ月以上であること(2ヶ月を超えて雇用されれば加入する。)
- 所定労働時間が他の一般労働者と比べ、4分の3以上であること。
ただし従業員501人以上の事業所(特定適用事業所)に勤める短時間労働者は、次のすべての条件を満たせば加入できる。
- 週の所定労働時間が20時間以上。
- 勤務期間1年以上またはその見込みがある。
- 月額賃金が8.8万以上。
- 学生以外。
社会保険(雇用保険)の加入条件
以下のどの条件も満たせば加入可能。
- 31日以上雇用される見込みがあること。
- 所定労働時間が週20時間以上であること。
雇用形態の違い そのメリットデメリットをご紹介 まとめ
いかがでしたでしょうか。転職する際に知っておきたい『雇用形態の違い』についてご紹介しました。
どの雇用形態がよいかは、人それぞれ。
働くとなると、収入に固執しがちですが、その前に自分がどんな毎日を送りたいのかを少し考えてみましょう。
また、希望は色々あっても、全部同時に満たせる求人はありません。
『自分は何を1番に優先して仕事を探したいのか?』
『何のための転職なのか?』
『転職してどんなことを実現したいのか?』
など、前向きなビジョンがあれば、転職は必ず上手くいきます。
ぜひ、参考にしていただき、あなたの転職を成功させてくださいね。
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