危険!【40代からの転職】知らないと失敗するキャリアアンカーとは?

こちらでは、40代でキャリアコンサルタントとして転職した経験から、重要と感じた『キャリアアンカー』についてご紹介します。
心理学者エドガー・シャインは『キャリアアンカー』について50年間、被験者を追跡調査しました。
その結果20代後半でのこだわりは、70歳になっても変わらなかったと報告しています。
このキャリアアンカーが、どう私たちの仕事選びに影響するのかを以下では見ていきます。

(ソフィー)
50代目前のアラフィーです。
・キャリアコンサルタント【国家資格保有】
・産業カウンセラー【資格保有】
企業で人事・スタッフ育成を担当した経験から、30代でキャリアコンサルタントの資格を取得。40代で人材派遣会社へ転職した経歴を持つ。現在は夫が経営するショップの運営に携わりつつ労務管理を担当。
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キャリアアンカーって何?

『キャリアアンカー』とは、仕事を選択する際に、その人が最も重要とする価値観や欲求のことを指します。
『8タイプ』に分けられた『キャリアアンカー』から、あなた自身の『こだわり』や『最も重要とする価値観』に当てはまるものを見つけることで、知ることが可能です。
キャリアアンカーが40代からの転職に重要なワケとは?

ハローワークや、各企業、学校などで行われる『キャリア・ガイダンス』や、『キャリア・コンサルティング』では、『自己理解』と『仕事理解』をマッチングさせることから始まります。
この最初の『自己理解』の点において、こちらでご紹介する『キャリアアンカー』を使って、自分をできるだけ正確に把握する必要があります。
なぜなら、それがあなたの『なぜ働くのか?』という大義名分であり、この点が曖昧だと、以下でご紹介する点で、諸々行き詰まることが予想されるからです。
また、『面接』や『職務経歴書』での『自己PR』も、曖昧になるので、転職で失敗する確立が高くなるといえるでしょう。
では、キャリアアンカーがどのような点で重要なのかを、順に見てみましょう。
世の中の価値観が変動する

これから20年間のうちに、AIの登場により、なくなる仕事ができたり、スキマ労働化が進むと予想されています。
それに伴い、働き方や、必要となるスキル、社会での職業人としての地位の変動などが起こります。
となると、これまでの習慣や行動パターンは使えなくなっていきます。
そのような状況下では、100%の正解は誰にも分からず、自分で判断、選択、行動をするしかないのです。
これは、すでにもう始まってますね。だって、私たちが20代の頃の仕事のやり方や価値観は、現在使えなくなっていることが沢山あるからです。
また、新型コロナウイルスの影響により、世の中の価値観が、急激に変化しています。
私たち40代の年金

そして、平均寿命が延びることで、100歳まで生きる人が増え、人生がこれまでより長くなります。
私たち40代は、年金受給金額が十分でない可能性が高いのは、想像に硬くないと思います。(余談ですが、麻生さんが老後に2,000万必要と言ったのは、私個人としては、そんなにハズレてないと思います。^^;)
予想されることは、年金の受給開始年齢が上がることです。
そして年金がもらえる年齢まで働かなければならない可能性が、かなり高いこと。(事実、現在60歳→昭和41年生まれから65歳への変更が決まっています。)
現在、政府は定年退職のシステムを今後なくす方向で検討しています。(要するに、年金を払う金額を減らすために、受給開始年齢を上げるのですね。)
親と同じロールモデルは適用できない

もう、想像がつくかと思いますが、私たちの親、団塊世代のロールモデルは、私たち40代には適用できないのです。
親たちのような、定年の60歳まで、正社員で会社のために尽くし、その後、退職金と年金をもらい、のんびり老後を過ごす・・・は、ムリなんです。
そもそも、私たちは、多くの人が100歳まで生きるのですから、60歳から40年間も、『何もしないでのんびり』は、ちょっと無理がありますよね。
長い人生で、何をするのか?という点でも、自身の価値基準は重要となります。
一番危険→やみくもに転職すること

話を元に戻しましょう。
この先、転職をする際に大切なことは、自分が何に一番価値を置いて働くのか?ということです。
一番危険なことは、AIに仕事を奪われることでも、年金が十分でないことでも、親と同じロールモデルが適用できないことでもありません。
あなたが今、立ち止まらずに、流されて歳をとってしまうことが危険なのです。
必要なのは、変化する社会に適用できる自分を持つこと。
それには、自分のブレない軸(キャリアアンカー)を知っておく必要があるのです。
あなたはどのタイプ?8タイプを簡単にご紹介

それでは、エドガー・シャインが分けた、8タイプのキャリアアンカーを、以下で簡単にご紹介します。
8つのキャリアアンカーの種類
❶〜❽のタイプ別でキャリアアンカーをご紹介します。
❶【専門性・職能性コンピタンス】タイプ
ある専門領域で、より高いレベルまで伸ばしていくことのできる機会を手に入れることを一番重要とする。自分の技能に磨きをかけることが、自分らしさを確立することに繋がる人。
❷【全般管理コンピタンス】タイプ
組織の階段を、できるだけ高いところまで登りたいと考える人。(出世したい人。)全体的な成果に責任を持つことを望む人。
❸【自立・独立】タイプ
仕事の枠組みを自分で決め、自分の裁量で柔軟に決められることを望む人。事業を自分で起こす場合もありますが、動機は『起業家的創造性』の人とは異なります。
❹【保証・安定】タイプ
会社の雇用保証や、組織での終身雇用を一番重視する人。首尾よく仕事を成し遂げ、ほっとするときの気持ちを得ることに関心がある。
❺【起業家的創造性】タイプ
危険を負担しても、障害を乗り越え、自分自身の会社や事業を起こす機会を得たい人。自身の能力や意欲をもってのぞめば、事業を創造することを証明したいと考える人。
❻【奉仕・社会貢献】タイプ
環境問題や民族間の問題、新薬を開発して世の中の役に立つことなどに一番の価値をおく人。
❼【純粋な挑戦】タイプ
困難な問題を解決したり、手強い相手に打ち勝つ機会を仕事に求める人。目新しさや変化、どれだけ困難かということ自体に興味がある人。
❽【生活様式】タイプ
特定の職能や、組織と関わるよりも、自分のトータルの人生に重点を置く人。ゆえに、自身や家族の要望が満たされていることや、自己啓発に興味がある人。
正確にキャリアアンカーを知るには

本来ならば、40問の質問に答えて、点数を出す形式です。
正確にご自身のキャリアアンカーを測りたい場合は、『キャリアアンカー エドガーH・シャイン【著】金井壽宏【訳】』をお読みいください。
著書には、あなたが『重要な局面で物事を選択するパターンや傾向』を知ることができる、『インタビュー形式の質問』の掲載もあります。
親しい人(身内や友人)と、このインタビューを利用して、キャリアアンカーを知ると伴に、自己理解を深めることができます。
もちろん、特別な知識は必要ありません。また、薄い本ですので、1、2日で簡単に読むことができます。
キャリアアンカーは自己理解につながる
繰り返しますが、キャリアアンカーは自己理解につながります。
自己理解がしっかりできていることが、間違った転職を防ぐ第一歩となります。
結局、自分をよく知ることが、仕事のマッチングをスムーズにし、あなた自身の人生の満足度を上げることになるのです。
『何のために働くのか?』は、言い換えれば、『何のために生きるのか?』ということでもあるのです。

40代女性におすすめの資格

転職におすすめの資格は、人によって違います。
では、どのように資格を選べば良いのか?をご紹介します。また、40代からでも取得できる資格も併せてご紹介します。
→40代女性の「失敗しない資格の選び方」をキャリアコンサルタントがご紹介します!
40代女性の転職の仕方

40代女性の転職は、20代の転職と基本は同じ。
ですが、やはり、細かなところは違います。
そして、40代ならではの対策というのが必要になります。
また、人によりキャリアもバッググラウンドも、全く違うのが40代の女性です。
対策別に考えると、
独身の方の40代女性
独身の方のポイントは、結婚する可能性があるため、今後のキャリアプランを明確にして、この先も仕事を続ける意向を示すこと。
既婚者の方の40代女性
既婚者のポイントは、『配偶者の仕事への理解を得ており協力的かどうか』という点です。主婦と仕事の両立が難しく職務への影響を採用担当者は危惧しています。
子持ちママの40代女性
子持ちママの場合は、子供の預け先がしっかり確保されており、職務遂行に影響がないということを、しっかりPRすることです。
それだけでない40代女性の転職
もちろん、バッググラウンド別で対応しただけでは足りず、例えば、ブランクの書き方や、面接ではどこに重点をおいて対策するべきかとか・・・
ということで、とてもこちらではご説明しきれませんので、よろしければ 体験談から【40代女性の転職】失敗しない為の対策 まとめ をご覧ください。
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危険!【40代からの転職】知らないと失敗するキャリアアンカーとは?まとめ
いかがでしたでっしょうか。40代で転職をお考えの方へ向けて、自己理解の手助けとなる『キャリアアンカー』についてご紹介しました。
価値観は人それぞれです。そして、幸せか、そうでないかを決めるのも自分です。
40代にもなると、一通り、悩み、経験し、色々分かってしまったように思いますよね。
でも、『自分』も『世の中』も日々変化していることを、忘れないでください。
分かりきらないから、ひょっとして人は生きるのかもしれませんよね。
ですので、40代から方向転換をしたり、大きな選択をする場合は、しっかり自己点検をし直す必要があるのです。(←40代で転職を経験してみて、何よりも実感したことです。)
ぜひ、参考にしていただき、あなたの正解を見つけてください。
こちらの記事が皆様のお役に立てば幸いです。